「梨の薬膳チーズケーキ|豊水と胡桃で作る秋のベイクドチーズケーキ」
秋のお守り薬膳。梨と胡桃のベイクドチーズケーキを作ってみました
秋になると、薬膳では「燥(そう)」を意識します。残暑が厳しい初秋は「温燥」後半の冬が近い晩秋は「涼燥」。どちらも燥が入ります。
空気が乾燥する季節になると、身体も乾燥の影響を受けやすくなる――というのが中医学の考え方です。
そこで今回は、現在勉強している薬膳の知識を使って、
「秋に食べたいチーズケーキを薬膳として組み立ててみよう」
と考えてみました。完成したのが今回のレシピ。
豊水のコンポートと胡桃を使ったベイクドチーズケーキです。
あと、ダイエット中の方にも優しいたんぱく質が取れてカロリー控えめのレシピです☆
今回の薬膳テーマは「滋陰・生津・潤燥」
秋の乾燥を意識して、今回考えた施膳方針は、
滋陰(じいん)・生津(せいしん)・潤燥(じゅんそう)
です。
簡単にいうと、身体の潤いを養い、津液を生み、乾燥に配慮する組み立て。
今回の中心となる食材は3つに絞りました。
君:クリームチーズ
滋陰を意識する今回の主役。
臣:梨(豊水)
秋らしい食材として、生津・潤燥を意識して組み合わせます。
因みに卵も滋陰類ですので、配伍的には相使として使っている感じです。
佐:胡桃
胡桃は温性の食材。梨などを使いながらも寒涼一辺倒にしないための配伍として加えました。
「滋陰がテーマなのに、温性の胡桃を入れていいの?」
と最初は迷いましたが、でも薬膳は、一つの働きだけを持つ食材を並べればよいわけではありません。薬膳では相性が悪い鶏肉と大根も、使い方次第でちゃんと薬膳料理として成立するので、相殺(ある食薬のデメリットを抑える)という形で採用しました。
という訳で今回は、
滋陰・生津・潤燥を基本にしながら、冷やす方向へ偏りすぎない
という考え方で胡桃を組み合わせることにしました。
梨は「豊水」を使いました
梨にも幸水、豊水、二十世紀など色々あります。
今回選んだのは豊水。生のままではなく、コンポートに加工します。基本和梨なら手に入る物で良いと思います。
1cm角くらいに切った豊水に砂糖とレモン汁を加え、水は入れずに加熱します。
実際に作ってみると……

「水、入れなくて正解(笑)」
というくらい、豊水自身から果汁が出てきました。
形が崩れないところで加熱を止め、ザルに上げて水分を切ります。目安は型崩れせず、味見した時にシャリっと感が残ってる位です。
さらに今回はチーズケーキのボトムを湿らせたくなかったので、ペーパーでも表面の余分な水分を取りました。
お手軽ボトムにはクッキー+胡桃
あまり手間を掛けたくなかったので、今回はボトムには市販のクッキーを使いました。そこに素焼き胡桃(市販)を混ぜました。
胡桃は完全な粉にはせず、少し粒を残しています。

ここは今回かなり成功したところ。完成後に食べてみると、
あっさりしたチーズ生地
→ 梨の甘味と食感
→ 胡桃入りボトムのザクザク感
と、一口の中で食感が変化しました。
ボトムは一度空焼きしてから冷やし、その上に水分を切った豊水を並べます。コンポートに水分があまり残っていると、ボトムがしっとりしすぎるので、ペーパータオルでしっかりと水分は取りましょう。
並べる際のコツとしては、中央部分は、後で切り分けやすいように少し空けておきます。

生クリームを使わず、パルテノで作ってみました
今回もう一つ試してみたかったのが、
「生クリームを使わないベイクドチーズケーキ」
です。
代わりに使ったのが、ギリシャヨーグルトのパルテノ。
さらに薄力粉ではなく米粉を使いました。
15cm型で、チーズ生地は、
クリームチーズ 200g
パルテノ 100g
卵 2個
砂糖 45~50g
米粉 10g
レモン汁 5g
を基本にしました。
梨を並べたボトムの上から生地を流します。

梨が何個かプカ~ッと浮いてきましたが……。気が付いたら沈んでいたので無問題です(*^▽^*)
もしかしたら粉類使わなくてもいいレシピもあるかも
オーブンで焼成
160℃の余熱有りで45分焼きました。焼き具合を見て、うちのオーブンではもう少し焼き色欲しい所だったので最後に170℃で4分追加。
焼きたてはかなり膨らみましたが、一晩冷蔵庫で休ませるときれいに落ち着きました。

翌朝、型から外してみると……
ちゃんとチーズケーキになってる!
ここまで来ると、問題は中の梨。切ってみるまで分かりません。
杏ジャムで仕上げ
表面には、夏に作っておいた自家製杏ジャムを水で少し伸ばして薄く塗りました。
あくまで杏を主役にはせず、艶と酸味を少し加える程度。
最後に刻んだ胡桃を中央に飾って完成です。

そして、いよいよ切ってみると――。
梨、ちゃんと残ってました!

梨だけの層になるのではなく、チーズ生地の下の方に果肉が入り込んでいます。
結果的には、この方が一口ごとにチーズと梨を一緒に味わえて良かったと思います。
実食。イメージ通りに出来ました!
さて肝心のお味。まず感じたのが、
「軽い!」
生クリームではなくギリシャヨーグルトを使ったため、普段食べている濃厚なベイクドチーズケーキと比べると、かなりあっさりしています。
そして軽いチーズ生地に対して、胡桃入りのボトムがザクザクしてしっかりと支えます。
梨のところを食べると、今度は果肉の食感と優しい甘味が加わります。
この組み合わせは母にも好評でした。
ただ……。ガチで濃厚なチーズケーキが好きな私としては、
「もう少しチーズのコクと重さが欲しい!」
というのも本音(笑)。
だから太るんだという突っ込みは無しで(笑)

欲望と脂肪をいかに抑えるかの戦いですね(苦笑)
次回はここを変えず、クリームチーズの割合を少し増やして、もう一段だけコクを出してみたいと思います。
なお、今回はボトムを市販のクッキーを使いましたが、より健康を考える場合、ボトムも手作りの方が添加物の心配もないですし、素材を工夫すればよりダイエット向けにもなると思います(*^▽^*)
今回作ってみて思ったこと
薬膳というと、
「身体に良い食材をたくさん入れる」
というイメージを持たれがちですが、勉強していると、それだけではないことが分かってきます。
秋の燥を考えて、
→ 何を施膳方針にするのか
→ そのための主役は何か
→ 食材同士が一方向へ偏りすぎていないか
と考えながら組み立てました。
そして、理論的に成立しても料理として美味しくなければ続かない。
今回のレシピも、その意味では大切な試作結果です。
あとたぶんビジュアルがね・・・。実物はもっとおいしそうだったんだけど、私が撮った写真だからかな(苦笑)おいしそうに取るコツが知りたい!
家族からはまた作って欲しいと言われたので、合格点かな?と思います。ダイエット中でも罪悪感なく食べられるようにしましたが、今後はボトムもよりダイエット向けにして真のお守り薬膳ケーキを目指したい所です(笑)
もしも作ってみたいという方の為に、うちのチャッピー君に手伝ってもらって作ったレシピカードを載せておきます。いやほんと便利だよね・・・Photoshop要らないレベルだよこれ・・・(笑)

本日はここまで。読んでくださりありがとうございました(*^▽^*)
